光ファイバーの工事を徹底解説!マンションなど賃貸の工事の違いとは?
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光回線の工事には、光ファイバーケーブルを宅内に引き込む作業があります。
「宅内に光ファイバーを引き込む」と聞くと、「大掛かりな作業が必要?」「壁に穴を開けないとダメ?」など心配に思う人がいるでしょう。
基本的に光回線の工事は建物の種類に関係なく、1時間前後で終わる簡単な作業です。
ただし、建物の構造やマンションの配線方式により、光ファイバーケーブルの引き込み方法や工事内容が異なります。
光回線の工事で必須となる光ファイバーケーブルの引き込む方法やマンションの配線方式による工事内容の違いを詳しく調べてみました。
戸建てで光回線を宅内に引き込む方法
戸建ての光回線の工事は下記手順で行います。
- 自宅から一番近い電柱から光ファイバーケーブルを屋内に引き込む
- 屋内に光コンセントを設置し、ONUやホームゲートウェイなどの機器と接続
- ONUなどの機器とパソコンを接続して設定を行う
1と2の作業は通信会社の作業員が担当し、3は自分で設置します。

回線工事の時間は平均1~2時間程度です。
電柱から自宅まで距離がある、途中の経路に国有地や私有地があるなど特殊な事情を除き、工事は短時間で終わると思ってください。
光ファイバーケーブルを屋内に引き込むときに、「壁に穴が開くの?」と心配に思う人もいるでしょう。
一部の例外をのぞき、光回線の工事で壁に穴を開けることはありません。
電柱から持ってきた光ファイバーケーブルを宅内に引き込む方法を3つ紹介します。
電話線の配管から共有する方法
光回線の工事で一番多いのが、電話線の配管から光ファイバーケーブルを通すやり方です。
電話線の配管の先に電話の差込口(モジュラージャック)のパネルがあります。
このパネルに光ファイバーケーブルの差込口を設置するだけで工事が終わるからです。

見た目もきれいで工事も簡単なので、「配管がない」「配管が老朽化して使えない」などの事情がない限り、電話線の配管から光ファイバーケーブルを通すと思ってください。
エアコンのダクトから引き込む方法
電話線の配管が使えないときは、エアコンのダクトから光ファイバーケーブルを屋内に引き込みます。
エアコンのダクトとは、エアコン室外機と室内のエアコン本体をつなぐ太いホースです。
ダクトが通る壁のスキマに光ファイバーケーブルを通すので、このやり方でも壁に穴が開く心配はありません。
図を見てわかるように光ファイバーケーブルは細いので、見た目も悪くありません。

部屋の構造上、エアコンのダクトが使えないときは次の場所から光ファイバーケーブルを屋内に引き込みます。
- 換気扇のスキマ
- 通気口のスキマ
- テレビ配線の穴
- 玄関ドアホンの穴
- 部屋の小窓
- ドアや窓のサッシのスキマなど
壁に穴を開ける方法
電話線の配管やエアコンのダクト、その他スキマが使えないときは、壁に穴を開けるしかありません。
壁に穴を開けて屋内に光ファイバーケーブルを通すやり方は、最終手段だと思ってください。
穴を開けるといっても、直径1cm程度の小さなものなので、建物の外観は工事前とほとんど変わりません。
穴の周辺も入線カバーやコーキング材などで防水処理を行うので、室内に雨や風が入ることもないですよ。

壁に穴が開くときは工事前に作業員が伝えてくれるので、穴が開くのがどうしてもイヤな人は工事をキャンセルできます。
追加の工事費がかかる場合も事前に見積もりを取って、利用者の許可をもらってから工事をするので安心です。
マンションの光回線の配線方式と工事内容
マンションの回線工事は、戸建てよりも短時間で終わることがほとんどです。
- 共有スペースから自分の部屋に光ファイバーケーブルを引き込む
- 屋内に光コンセントを設置し、ONUやホームゲートウェイなどの機器と接続
- ONUなどの機器とパソコンを接続して設定を行う
戸建てと同じで1と2は作業員、3は自分で作業すると思ってください。
電柱からマンションの共有スペースまで光ファイバーが導入済みのため、共有スペースから宅内までの配線します。

電柱から光ファイバーを新設する必要がないため、工事の時間は短く30分から1時間程度です。
また、建物の配線方式によって工事が不要な場合もあります。
配線方式ごとに光ファイバーケーブルの引き込み方法や工事の内容を確認しましょう。
光配線方式
光配線方式とは、現在マンションで最も主流の配線方式になります。
共有スペースの光ファイバーケーブルを「スプリッタ」と呼ばれる分配器を使って、電話線の配管から部屋まで引き込む方法です。

宅内まで光ファイバーケーブルを引き込みが必要になるため、作業員が直接訪問して工事をします。
そのため、利用者は回線工事に立ち会いをしなければなりません。
戸建ての工事と少し似ていますが、戸建ては1本の光ファイバーケーブルを自分の家だけで使うのに対し、マンションでは複数の住人と共有で光ファイバーケーブルを使います。
VDSL方式
VDSL方式は、築年数の古いマンションに多い配線方式です。
電柱から共有スペースまで光ファイバーケーブル、共有スペースから部屋まで既存の電話線を使用した配線方式になります。

既存の電話線を利用するため、光配線方式のように作業員が訪問しての宅内工事は必要ありません。
申込み後に郵送されてくる機器を、利用者側で指定された日に取り付ける程度の流れになるため、非常に手間が少ないでしょう。
ただVDSL方式の場合、利用可能な最大速度が低いケースが多く、光配線方式に比べると十分な速度が得られないことがあります。
LAN配線方式
LAN配線方式とは、電柱から共有スペースまで光ファイバーケーブル、共有スペースから部屋までLANケーブルを使う配線方式です。

「インターネット対応マンション」と書かれている物件は、LAN配線方式の建物だと思ってください。
LANケーブルが部屋まで通っているため壁にあるLANコネクタにLANケーブルを挿して、パソコンやプリンタなど通信機器に直接つなげばインターネットが使えます。
そのため、室内の回線工事も不要で、ONUやホームゲートウェイなど光回線の通信機器も必要ありません。
ただし、パソコンやスマホ、タブレットなど複数の通信機器をインターネットにつなぐときはWi-Fiルーターが必要です。
ごくまれに共有スペースに光ファイバーケーブルが引き込まれていても、室内にLANの差込口がない場合があります。
その場合は、回線工事の前にマンションの大家さんや管理人に室内にLANの差込口を設置して問題ないか確認しましょう。
マンションで回線工事の許可を得るコツ

賃貸住宅は自分の所有する家ではないので、回線開通前に大家さんや管理会社から工事の許可をもらわなければなりません。
工事日の調整前に電話で「インターネットにつなぐための工事をしたい」と伝えるだけで許可が出るケースが多いです。
しかし、年配の大家さんや個人経営の管理会社だとインターネットの知識に乏しい人も少なくありません。
そのため、言い方を間違えると工事の許可が下りない可能性もあります。
インターネットにあまり詳しくない管理会社や大家さんから工事の許可をもらうためコツを3つ紹介します。
IT用語はなるべく使わない
許可をもらうときは、できるだけIT用語は使わないようにしましょう。
光回線の工事では、IT用語が出てくることがたびたびあります。
しかし、知識のない人にIT用語を伝えても何を言っているのか理解できません。
「ネットの配線作業」とか相手がイメージしやすい言葉を使うとよいでしょう。
工事とは言わない
「工事」という言葉から、建物や道路などの大がかりな工事を思い浮かべる人もいます。
マンションの光回線の工事は、30分から1時間程度で終わる簡単な作業です。
「インターネットをつなぐ作業」「インターネットの導入作業」と簡単な言葉に置き換えて説明してみてください。
建物の傷や外観を損なう作業でないと説明
工事の許可をもらうときに、「建物の外観や室内に傷が入る作業でない」としっかり説明することも重要です。
建物の外観や室内に傷があると、見た目が悪いので物件の値段を下げなければなりません。
傷を修繕する場合は、大家さんや管理会社が費用を負担することとなります。
建物の構造上、どうしても壁に穴を開ける必要があるときは、退去時に入居前の状態に戻すことを約束すれば工事の許可が下りやすいでしょう。
特殊なケース!?NURO光は工事が2回必要

一般的な、光回線の工事は1回しかありません。
しかし、NURO光の工事は少し特殊になっており、「宅内工事」と「屋外工事」の2回工事があります。
どちらの工事も利用者の立会いが必要で、所要時間は1回の工事につき1~2時間程度ですが、「なぜNURO光だけ2回工事が必要なの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
別記事『NURO光の工事内容と早く開通させる方法』でも解説している通り、NURO光だけ2回工事が必要な理由は、宅内の機器と屋外の光ファイバーケーブルの提供元がそれぞれちがうからです。
- 宅内の機器など⇒So-net
- 屋外の光ファイバーケーブル⇒NTT
NURO光は、NTTの未使用の光ファイバー(※通称:ダークファイバー)を、So-netがNTTよりレンタルしたうえで提供しています。
宅内に設置する機器などはSo-netが所有しているので自社で工事します。
しかし、屋外の設備はあくまでNTTの所有する設備になるため、工事もNTT側で行うことになるのです。
工事の管轄の違いによって工事日が2回に分けられてしまいますが、申込み後に1回目の工事日を決める際に申告することで2回の工事を1度で済ませることも出来ます。
2回の工事を1度で済ませる方法については、別記事『NURO光の2回の工事を1日で終わらせる裏技』をご覧ください。
NURO光は戸建て・マンションに関係なく40,000円の工事費が発生します。
ただ、NURO光の窓口で実施している お得なキャンペーン
を利用することで、工事費を実質無料にすることが可能です。
NURO光の工事費を実質無料にできるキャンペーンについては、『NURO光の工事費を無料にする方法とカラクリ』にて詳しく解説しています。
結論:光回線の工事は基本的に短時間で終わる簡単な作業

光回線の工事は、宅内に光ファイバーケーブルを引き込む簡単な作業です。
建物が特殊な構造でない限り、電話線の配管やエアコンのダクトを使って宅内に光ファイバーケーブルを引き込みます。
工事の所要時間は戸建てが1~2時間、マンションだと30分~1時間程度で終わると思ってください。
VDSL方式やLAN配線方式のマンションだと、室内に作業員が訪れない無派遣工事となる場合がほとんどです。
よほど特殊な環境でない限り、光回線の工事は短時間で終わります。
工事が面倒という理由で光回線の利用を避けていた人は、これを機に利用を光回線の利用を検討してみてください。
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